お菓子ハラスメントとは、特定の人に対してお土産であるお菓子を配らなかったり、無理にお菓子を食べさせたりするなどの嫌がらせ行為のことを指します。
また、旅行に行くという話を聞きつけて、お土産を買ってくるように強要する行為もお菓子ハラスメントに該当します。
今日では、こういったお菓子に関する嫌がらせ行為だけではなく、スイーツハラスメントという、ダイエット中の女性に対して、スイーツを差し入れするなどの嫌がらせ行為もハラスメントとして知られています。
お菓子に関してもハラスメントが存在すると考えると、なんでもありな気がしてきますね。
こちらの記事では、お菓子ハラスメントの定義と事例、対処法、解決策について解説します。
お菓子ハラスメントとは?
お菓子ハラスメントとは、お菓子に関する嫌がらせ行為のことを指しますが、大きく2つに分類されます。
仲間外れにする
この場合は、職場でよく見られる光景として挙げられる例ですが、旅行や出張に行ったからといってお土産のお菓子をみんなに配布している中で、特定の人にだけお菓子を配らないといった、仲間外れにするタイプの嫌がらせ行為です。
業務とは直接関係のない部分での嫌がらせ行為ですが、職場での人間関係は少なからず、良くない状態になりますよね。
お菓子を強要する
上記のような場合に、配られたお菓子を食べるように強要すること、食べないといけないような雰囲気を醸し出すこともお菓子ハラスメントに該当します。
ダイエットをしている女性に対して、お菓子を食べるように差し入れとして持っていくような行為のことをスイーツハラスメントといいますが、それは、お菓子ハラスメントにも該当すると考えられます。
スイーツハラスメントの詳細はこちらに記載しております。

また、プライベートなどで旅行に行った際に、お土産を強要されるなどの行為もお菓子ハラスメントに該当します。
お菓子ハラスメントの事例
ここでは、お菓子ハラスメントの事例についてご紹介します。
わかりやすく、仲間外れにされた場合とお菓子を強要された場合に分けて、ご紹介します。
仲間外れにされた場合
- 上司が旅行に行ったお土産にお菓子を買って来てくれたので、みんなで分けていたが、自分の分だけ配られなかった
- 数人で休憩しているところに同僚がお菓子を差し入れしてくれたが、自分の番になると「あなたの分はないわよ」と買ってきてくれていなかった
- 出張に行ったお土産を買ってきたという上司から、「男性にはないよ。男の分なんて用意するわけないじゃないか。」と言われた
上記のように、みんなにお菓子を配布する中で、特定の人や性別などで判断されてお菓子を配られないという仲間外れの嫌がらせ行為を指します。
お菓子を強要された場合
- お菓子などの甘いものが苦手だと言っているのに、「食べないと課長に失礼だよ。」と同僚に言われ、渋々食べた
- アレルギーがあって食べられないお菓子だったので丁重にお断りしたら、「上司からの土産を食べられないなんて、常識がないぞ!どうせ好き嫌いだろ、食え!」と怒鳴られた
- プライベートで旅行に行くことをどこからか聞きつけた上司から、「旅行に行くんだったら、お土産は絶対に買ってこいよ。」としつこく言われた
上記のように、お菓子を食べるように強要されたり、お土産としてお菓子を買ってくるように強要するなどの嫌がらせ行為のことを指します。
単純に好き嫌いであれば良いですが、アレルギーなどで食べることができないものでも食べるように強要されたり、食べないといけないような雰囲気を周囲から作られることは、パワハラにも該当しますね。
パワハラの詳細はこちらに記載しております。

お菓子ハラスメントの対処法
ここでは、お菓子ハラスメントの加害者にならないための対処法についてご紹介します。
お土産を人に要求しない
旅行に行く、または出張に行く、などの遠征の際に、お土産を買ってくるように人に強要しないようにすることが重要です。
もちろん、行く場所によって、「沖縄に行くんなら、ちんすこうとサーターアンダギーは絶対に買ってきなさいよ。」というように、お土産を指定するような行為もハラスメントに該当します。
お土産はあくまでも、日頃の感謝や良心を持って贈られるものであり、当人に購入する義務はありませんし、それを強要する権利も私たちにはありません。
そのため、上司だから、といった職場での立場を利用して、お土産を買ってくるように強要することはしないようにしましょう。
お土産がないことに対して、その人を責めない
旅行や出張などで遠征をした場合に、お土産を購入してこなかった人に対して、「なんでお土産がないのよ」「買ってくるのが普通でしょ」と相手を責めて、お土産を買ってこなければならないという雰囲気を作るのも、ハラスメントに該当します。
上記でも述べましたが、お土産は本来、強要されるものではありません。
それを執拗に求める、または強要するような行為は、ただのクレクレになりますし、周囲の人たちにも同じような対応を求めているのと同じことになりますので、職場の空気も悪くなってしまいます。
そういった行為は控えるようにした方が、良好な関係を築けるでしょう。
お土産を用意する場合には、仲間外れにならないよう考慮する
旅行や出張などで、職場の人達に対してお土産を用意する場合、仲間外れが生じないように考慮して購入することが重要です。
もちろん、配布する際に、わざと特定の人にだけお土産を配らないという行為は明確な嫌がらせ行為になりますが、数が足りなくて渡せなかったという場合にも、仲間外れにされたという印象を抱かれてしまう可能性もあります。
そういった印象を与えないように考慮した上で購入した方が、トラブルを防ぐことができます。
そのため、あらかじめ人数が何人くらいになるのかを考慮して、仲間外れが生じないように、余裕を持った数のお土産を買うようにしましょう。
お菓子を食べるように強要しない
お土産などでお菓子を購入してきた場合に、お菓子を食べられない、または控えている人に対して、それを食べるように強要することも、ハラスメントに該当します。
ただ単に好き嫌いで食べられない人もいれば、アレルギーなどで食べられない人もいますし、ダイエットや妊娠中などで食べることを控えている人もいます。
その人達に対して、立場が上であることを利用して、お菓子を食べるように強要することは、パワーハラスメントにもなりますし、スイーツハラスメントにも該当します。
そのため、無理矢理にお菓子を食べるように強要することは絶対にやめましょう。
お菓子ハラスメントの解決策
ここでは、お菓子ハラスメントの解決策についてご紹介します。
お土産を強要しないように声をかける
これは、学校などで見られるいじめと同じかもしれませんが、お土産を強要されている現場をただ見ているだけで注意しないことは、その人をいじめているのと同じ行為だと解釈されます。
そのため、お土産を強要されている現場を見たのであれば、お土産はそもそも強要するものではないこと、言うことを聞かせようとしている行為はハラスメントに該当することなどを当人に注意する勇気を持つことが重要です。
また、職場ではお土産を配らないようにルールとして決めてしまうのも、トラブルを回避する解決策の一つといえます。
特定の人にしか配布していないのであれば、注意する
お土産を特定の人に対して配布しないという行為も、いわばいじめ行為だといえます。
そのため、明らかに悪意を持って、特定の人に対してのみ配布していない光景を見た際には、嫌がらせをするのはやめるように注意する勇気を持つことが重要です。
また、その光景を目撃した際に、自分がお土産をもらっているのであれば、もらっていなかった人に対して、一言声をかけてあげたり、自分はいらないからあげるよ、と言って譲ってあげるのも優しさかもしれませんね。