パワーハラスメントとは?厚生労働省の定義や訴え方・防止法について

ハラスメントの種類と解決策
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「パワーハラスメント」とは、社会的に立場の高い者による、自らの権力や立場を利用した嫌がらせのことです。

「パワハラ」という略語で呼ばれ、主に、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える行為をいいます。

 

パワハラは、近年増加しており、現在では、労働局に寄せられる相談のうち、最も多いものとなっています。

セクハラとは異なり、パワハラを制限する法律は、今のところない存在しないのが現状です。

しかし、パワハラによって受けた被害について、会社や行為者を相手に損害賠償の訴訟をする事例は増えており、裁判所においてパワハラを不法行為として扱う判決も多く存在します。

 

ここでは、「パワハラ」の意味や行為類型、解決方法、自分自身がパワハラの加害者とならないための注意点をご紹介していきます。

 

 

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パワーハラスメントとは

 

パワー(権力)と、ハラスメント(嫌がらせ)を合わせた、和製英語です。
日本では2001年にパワーハラスメントという言葉が提唱されました。略称はパワハラ。
加害者は名誉毀損、侮辱罪といった刑事責任を問われるだけでなく、民法の不法行為や労働基準法違反も成立することもあります。また、加害者を雇用している企業がパワハラを放置した場合、職場環境調整義務違反に問われ、加害者やその上司への懲戒処分などが求められます。

 

 

パワーハラスメントの行為類型

厚生労働省は、パワハラとして、以下の6つの行為類型に分類しています。

  • 暴行・傷害(身体的な攻撃)
  • 脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
  • 隔離・仲間はずし・無視(人間関係からの切り離し)
  • 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
  • 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)
  • 私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

ただし、これもあくまでも一例であり、これに該当しないからパワハラではない、ということになるわけではありません。

パワハラは行為そのものだけでなく、業種、行為と業務との関係や、その行為が行われた状況や行為の継続性などといった様々な要因から判断されます。

 

 

パワーハラスメントの解決方法

 

自分で気を付けられること

いじめなどと同様、あってはならないことなので、被害者が決して悪いわけではありませんが、あらかじめ、気を付けられることは気を付け、我が身を守ることも重要です。

就職・転職される場合は、パワハラがありそうか、なさそうかを、出来る限り事前に調べることをオススメします。

また、就職・転職だけでなく、配置転換や人事異動などの場合には、出来る限り、その場の雰囲気になじめるように振舞うようにこころがけることもできます。

 

社内の相談窓口で相談する

不幸にも、実際にパワハラの被害を受けてからの行動になりますが、もし、お勤めの会社に、相談窓口があれば、そこに相談することができます。

しかし、注意しなければいけないのは、相談したことが、加害者に筒抜けになることもあるということです。

そのため、社内ではなく、国や地方公共団体の相談窓口、労働組合、弁護士などへの相談も検討してみましょう。

 

パワハラの記録を取っておく

パワハラを解決が望めなさそうな場合には、法的手段を検討する必要もあります。

しかし、パワハラ被害は、立証が難しいという現実があります。

パワハラは、業務の適正な範囲を超えて行われる場合があるため、それが適正な範囲だったのか否かが難しく、立証しにくくなってしまいます。

そのため、被害にあっていると感じた場合は、録音をするなど記録を残して、第三者にも客観的に証明できるようにすることが重要です。

パワハラに対して取りうる法的手段は、民事での損害賠償請求や、暴力などが伴っている場合には刑事告訴などが挙げられます。

そのような場合には、社外の相談窓口を頼るのが良いでしょう。

 

 

パワハラの加害者とならないために

厚生労働省では、職場でのパワハラをこのように定義しています。

 

「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えるまたは職場環境を悪化させる行為をいう。上司から部下に行われるものだけでなく、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して様々な優位性を背景に行われるものも含まれる」
(職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ 2012年)

 

これを見ると、上司から部下のみならず、同僚間や、さらには部下から上司に対してといったケースもパワハラに含まれます。

ですので、パワハラの範囲は、一般的な認識より圧倒的に広いかもしれません。

 

しかし、パワハラの範囲は広いですが、最も起こり得るのは、上司から部下、もしくは、先輩から後輩への指導の際に、無意識に行ってしまうことではないでしょうか。

部下や後輩の指導という業務遂行のためとはいえ、指導の目的は、相手を恐怖から支配することではなく、主体的に行動が変えてもらうことです。

 

そのために、以下のような内容と受け取られないことが重要です。

・感情的に注意することや乱暴な言葉遣いをしないこと
・抽象的または、感覚的な指示をしないこと
・注意や指導されている理由がわからないような内容
・相手が我慢できるであろう限度を超えた長時間や高頻度の叱責

 

これらに注意していれば、基本的には、パワハラとは受け取られることはないはずです。

なによりも重要なのは、相手のためを思って指導を行うことではないでしょうか。

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