シルバーハラスメントとは?対象や定義、事例は?対処法について

ハラスメントの種類と解決策
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シルバーハラスメントとは、介護が必要な高齢者に対して、できないことを理不尽に怒ったり、介護を放棄・拒否するなどの嫌がらせのことを指します。
わかりやすくいえば、シルバーハラスメントは高齢者虐待のことを意味しています。
少子高齢化に伴い、今後は超高齢化社会となっていくことは避けられない現状の中で、シルバーハラスメントは決して無視できない深刻な問題となることが予想されます。

こちらの記事では、シルバーハラスメントを引き起こす原因と事例に触れながら、対処法や解決策について解説します。

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シルバーハラスメントを引き起こす原因

ここでは、シルバーハラスメントを引き起こす背景と原因についてご紹介します。

シルバーハラスメントが問題となる背景

シルバーハラスメントが問題となる背景として、やはり高齢化が大いに関係しています。

昔とは違い、現代では女性でも働きやすい時代となったため、若いうちに結婚しなければいけないという意識が薄れつつあります。

そのため、結婚する世代が高齢化し、未婚者も増加しているのが現状です。

また、結婚をしたとしても、昔に比べると今は子どもをたくさん産まない傾向にあり、子どもを作らないという選択をする夫婦も少なくないため、核家族化が進み、結果として少子化が進み、高齢化が露呈してきたというのが背景として考えられます。

シルバーハラスメントを引き起こす原因

シルバーハラスメントを行う加害者は、主に介護を行う家族・親族や、介護施設の職員です。

特に、家族や親族は、対象の高齢者が要介護になれば、介護を行うことが避けられない現状にあります。

また、介護にかかる諸費用を稼ぐために、働き続けながら介護も行い、子どもがいる家庭では子育てもして、家事もして…という多忙な状況に陥りやすくなります。

様々な要因が重なると、ストレスを発散する時間もなくなるため、介護をしている人はストレスをうまく発散することができなくなり、積もりに積もったストレスをそのまま高齢者にぶつけてしまうことが、シルバーハラスメントを引き起こす原因として考えられます。

シルバーハラスメントの事例

ここでは、シルバーハラスメントの事例についてご紹介します。

できないことに対して、怒鳴りつける

支援や介護を必要としている高齢者に対して、「服くらい自分で着られるでしょ?」「え、なんでできないの?こっちは忙しいんだから、ご飯くらい一人で食べてよ!」など、高齢者ができないことに対して怒鳴りつけるといった行為もシルハラに該当します。

本来では、支援や介護を必要としている高齢者は、できないことを代わりにやってもらう、または自力でできるように支援してもらうことを目的としているのに、それに対してできないことを責めるのは非常に理不尽な行為であるといえます。

動けないように拘束する

介護を必要とする高齢者の中には、痴呆症の方も存在します。

  • ベッドに手足を拘束する
  • 身体を車いすに拘束する
  • 施設の出入り口に鍵をかける
  • 特定のスペースに閉じ込める

上記のような行為は、主に介護施設で見られることが多く、痴呆症を患っている高齢者の安全と命を守ることを目的に、やむを得ず拘束することも多いそうです。

しかし、拘束をされることで、高齢者自身も身体の自由を奪われ、思うように身動きが取れないことにストレスを与え、心身に大きなダメージを与えることも少なくありません。

特に、状態が落ち着いており、拘束する明確な必要性がない場合にもかかわらず、四六時中、ずっと拘束をし続けている状態で放置しておくことは、シルバーハラスメントに該当します。

介護を放棄する

児童虐待でいう育児放棄(ネグレクト)と同じように、介護を放棄することもシルバーハラスメントに該当します。

  • 食事を与えない
  • 着替えさせない
  • 入浴させない
  • 排尿や排泄を放置する

特に、上記のように、介護に最低限必要なことでさえも、意図的に行わない嫌がらせ行為のことを指しています。

高齢者から介護支援者に対してのハラスメントも存在します

シルバーハラスメントは高齢者に対して行われる嫌がらせのことを指しますが、介護をする側である家族・親族や介護職員が高齢者から受ける、逆ハラスメントも存在します。

自立支援や要支援の高齢者であれば、頑張れば日常生活を送れる可能性はまだありますが、要介護ともなると、本人の意思とは関係なく、今までできていたことができなくなってしまいます。

元々できていたことができなくなるわけですから、介護されていることに対してプライドが許さなかったり、できないことへの悔しさや悲しさ、介護をしてもらうことへの罪悪感など、様々な感情が高齢者を襲います。

それらによって積もったストレスを発散させようと、介護支援者に対して「違う!それを求めているんじゃない!」「こうしてほしいのになんでわからないんだ、本当に役に立たない人ね。」などと何かにつけて文句や暴言を吐くという嫌がらせを行ってしまうのです。

それを受けて、介護支援者は益々ストレスを受け、発散する場所もなく途方に暮れる…といった悪循環を引き起こしてしまいます。

シルバーハラスメントの対処法

ここでは、シルバーハラスメントを防止するために個人でできる対処法についてご紹介します。

家族・親族の場合

家族で協力し合う

介護によるストレスを溜め込まないようにするために最も重要なことは、家族または親族で協力し合うことです。

よく、母親だけに家事や育児を任せて、父親は仕事だけして、家に帰宅すればお酒を飲んで寝てばかりで、家庭のことは何もしない…という状況は聞いたことがありますよね。

介護においても、同じことがいえます。

仮に、家事や育児、介護をこれから一人で行ってほしい、手抜きは許さないぞと言われたとすると、ぞっとしますよね。

そのため、誰か一人だけで介護をするのではなく、みんなで助け合って、一人一人が介護に協力することがシルバーハラスメントをなくすための第一歩となります。

適度にストレスを発散する

シルバーハラスメントを引き起こす原因として、ストレスが溜まることが挙げられます。

そのため、こまめに休憩時間を設けたり、少しの時間で息抜きできるようなものを楽しむようにして、適度にストレスを発散することが必要です。

しかし、家事や育児に加えて介護にも追われている人は、とても上記のような時間を作ることは難しいかもしれませんので、家族で話し合って協力してもらうことが確定してから、息抜きのための予定を立てるようにすると良いかもしれませんね。

介護サービスまたは老人ホームへの入居を考える

家庭で介護を行うことが困難になってしまった場合には、短時間だけでも介護サービスを利用してみるのか、老人ホームへの入居を検討することも有効な手段といえます。

例えば、

「午前中は仕事でいないから介護ができない」→午前中だけでも介護サービスを依頼してみる

「子育てと仕事をしながら介護は厳しい」→老人ホームへの入居を検討する

介護費用などの問題で、介護サービスや老人ホームに入居させることは難しいかとは思うのですが、介護を行うことが困難となってしまった場合は、自分一人だけで抱え込むのではなく、自分を守るための行動をとるようにしましょう。

介護職員の場合

先輩や上司に相談する

シルバーハラスメントをなくすため、または、介護をする上での人間関係や介護環境を整えるために、先輩や上司に相談することが重要です。

同じ介護職員であれば、同じような経験をされている方も大勢いると思いますし、なおかつ、どのように対応すれば良いのかも真剣に対応してもらえる可能性がとても高いです。

そのため、一人で抱え込まずに、まずは先輩や上司に相談し、現状を解決するためにはどうしたら良いのかを考えて対策することが重要です。

適度にストレスを発散する

家族・親族の場合に挙げたものと同じにはなりますが、シルバーハラスメントを引き起こす原因として、ストレスが大いに関係しています。

そのため、介護職員の皆様も、適度にストレスを発散させるようにしましょう。

シルバーハラスメントの解決策

シルバーハラスメントをなくすためには、高齢者および介護支援者である家族・親族や介護職員が協力し合うことが必要不可欠です。

誰か一人だけで介護を担うのではなく、みんなで介護をするんだという意識をもって、介護を行うことが重要です。

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